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兎に餌を忘れた優等生と子猫を可愛がっていた不良の物語

チャイムが鳴って授業が終わると、女の子3人が学級委員長に詰め寄って来た。

女の子たちは、口を尖らせたり頬を膨らませながら大声で叫び出す。

「ぴぃちゃんに餌をあげるの忘れたでしょ!」
「ひどい!」
「ぴぃちゃんが倒れたらどうするの!」

ぴぃちゃんは、小学校で飼っている兎。

「ぴぃちゃん、ガラガラに痩せてた・・・」

「1日ぐらい忘れたって、どうってことないよ!」

「えっ、いまなんて言ったの?」
「信じられない!学級委員長失格!」

とうとう、女の子のなかの1人が泣いてしまった。

「おーい、なんしてんの?」

そこに学校で1番のいたずら小僧がやってきた。

彼は、やんちゃだった。
彼は、冒険心があって、みんなを笑わせるためにいつも変なことばかりしていた。

「委員長をいじめるなよぉ」

「いじめてないわよ」
「だって、ぴぃちゃんの餌忘れるんだもの!」

「俺、いまから餌やりに行こうっと」
「委員長カモン!」

優等生と不良は、元気よく教室から飛び出していった。
女の子3人も男の子たちの後を追った。

「ぴぃちゃん、こんなに痩せ細って・・・」

また女の子が言う。

「太ってるよ」

学級委員長が言い返す。

「優しさゼロ!」

女の子がさらに言い返す。

「あっ、そうだ!」

いたずら小僧は、ランドセルの中からパンを取り出すと校舎の裏に走って行った。

「ねぇ、行ってみようよ」

女の子たちは、いたずら小僧を追った。
学級委員長も、しぶしぶ後を追った。

校舎の裏には、小さな森があった。
そこには、いたずら小僧がつくった秘密基地がある。

「俺、こいつ可愛いんだぁ」

いたずら小僧の腕には真っ白な子猫がいた。

「これ食べな」

いたずら小僧は、最近になって給食のパンをなぜか残していた。
その理由は、この子猫にあげるためだった。

「ここで飼ってもいいの?」

女の子の1人が、いたずら小僧を非難する口調で言った。

「お前、知ってるのか?」
「何を?」

「この子のお母さん、タヌキに噛まれて・・・」
「もういないんだよ・・・」

「えー!」

「だから、俺がいないと、こいつ何もできない」

「そっかぁ・・・」
「じゃ、仕方ないね・・・」

女の子3人は、お互い顔を見合わせて頷き合った。

後日、なぜか学校一のいたずら小僧は「学級委員長兼飼育係」になった。
3人の女の子の熱烈な推薦で決まったのだった。

「兎に餌を忘れた優等生と子猫を可愛がっていた不良の物語」

あなたも、この話と似た経験がありませんか?

これは、僕の小学校の思い出です。

僕が優等生だったか、いたずら小僧だったか。
あるいはこの光景をこっそり見ていた人だったか。

それは、あなたの想像におまかせします。

最近、僕のもとにSNSに疲れた方々からの相談がたくさん舞い込んできます。

疲れるのも無理はありません。
自分でない自分を演出して、疲れないわけがないですから。

僕に相談してくる方々は、まるでこの物語の優等生のようになっています。

最初から良く見せても、あとからボロがでるものです。
本当はそのボロも含めてその人自身なのですが、それを自分で覆い隠します。

覆い隠す部分は認めていない証拠。
そんな自分は愛せません。

でも、それはいずれ隠しきれずに顔を出します。

でも、そのボロは周りから見ると幻滅するほどの大きな材料になります。
なぜなら、最初のハードルをぐんぐん上げすぎてしまっているから。

本当は、たいしたことがなくても隠すことによって余計に悪く見えてしまうのです。

外側を良く塗り固めて、内側からどす黒いものが見えた瞬間ほど引いてしまうものはありません。
外側ギラッと、でも内側キラリが覗いている。

このほうが愛されます。

人はギャップのある人が好きだと言われます。

「兎に餌を忘れた優等生」は、悪いギャップになっています。
「子猫を可愛がっていた不良」は、良いギャップになっています。

だから、もしあなたの中にワイルドな部分や小悪魔な部分があったら、それも愛すべき部分。
むしろ、そのままのあなたを見せていったほうが良いですよ。

たまに、隠れて子猫を可愛がっている自分も見せましょう。
ただし、限りなくさりげなく。

惹きつける人は「愛されるキャラクター」です。

ギャップを演出できる人になるために、ぜひ「惹きつける力」の教室で学んでくださいね。

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