一見モテそうなのに、まったくモテない知人がいます。
彼は、好きな人ができるとプレゼント攻撃をします。
毎回、何が欲しいかを相手に聞いて、小芝居がかった渡し方をします。
そして、彼のハートはいつも見事に粉砕されます。
なぜでしょうか?
惹きつける人は、彼と真逆の仕掛けをしているんですね。
惹きつける人は、プレゼントしません。
誤解なく言うと、相手の心を射止めるためのプレゼントはしないんですね。
なぜなら、プレゼントしても相手の心なんか簡単に動かないことを知っているから。
では、どうするか?
惹きつける人は、相手にプレゼントさせるんですね。
プレゼントするのではなく、プレゼントさせるんです。
言葉を変えると、プレゼントしたくなるような自分をつくっておくということです。
最新の心理学によると、人は「行動」によって「感情」を自覚する一面があるそうです。
これを「自己知覚理論」といいます。
たとえば、「悲しい」から「泣く」のではなく、「泣く」から「悲しい」。
今回の彼の場合だと、「好き」だから「貢ぐ」のではなく、「貢ぐ」からより彼女を「好き」になる。
結局、彼自身から泥沼の状態にハマっていってしまっているんですね。
もしかしたら、相手の彼女のほうが人間心理をマスターしていてるかもしれませんよ。
ちなみに、大事なことをもうひとつ。
プレゼントで自分の魅力を引き上げることはできません。
自分の魅力とプレゼントは、まったくの無関係。
彼はプレゼントで自分の魅力を引き上げようとしています。
彼の最大の過ちは、そこにあります。
彼が、想いを寄せる彼女にプレゼントする。
たしかに、彼女は彼に対して、多少の好意はもつかもしれません。
でも、それはどこまでいっても「良い人」という意味での好意です。
しかも、一般的に女性が言う「良い人」と「素敵な人」は、決してイコールではありません。
要するに「あの人のことが頭の中から離れない」というレベルではないのです。
もし、逆に彼女が「この人にプレゼントしたい」と思う男の人がいたらどうでしょう。
残念ながら、彼はその男に負けてしまうのです。
その男に、彼女の感情が揺り動かされているわけですからね。
相手の気持ちが欲しいという下心があってのプレゼント。
「これをやるから、それちょうだい」
それは、いわば商取引みたいになもの。
相手の気持ちも燃え上がるわけがありません。
惹きつける人は、つねにプレゼントをもらう人。
でも、惹きつける人はプレゼントする人でもあるんですよ。
ただ、それは彼とは違うプレゼントです。
惹きつける人は、目に見えないプレゼントにフォーカスしています。
そう、それは相手を「ドキドキ」させることなんです。
惹きつける人は、なぜかいつも興奮で満ちていますよね。
一緒にいるだけで高揚してくるあの感覚。
プレゼントは、モノだけではないのです。
いや、モノだけに頼ったら、ただの退屈でつまらない人になってしまいます。
ドキドキさせることこそ工夫が必要です。
あなたは、ぜひドキドキさせれる人になってくださいね。
言葉と態度でドキドキさせましょう。
最後は、存在だけでドキドキさせれるようになりましょう。
あるとき、何人かの男性に言い寄られた女性がいました。
彼女は、そのうちの1人を選びました。
「その人のどこが良かったの?」
僕は、彼女に聞きました。
彼女は、少し考えて言いました。
「一緒にいるだけでドキドキしちゃう」
目に見えるプレゼントもいいでしょう。
でも、それは相手に要求しないプレゼントであるべき。
それよりも大事なことは、目に見えないプレゼントを忘れないことです。
ドキドキさせれる人は、魅力的な人です。